教育と研究

大学院

本研究室の大学院生は1学年1〜2名で,徹底した少人数教育を実施しています。大学院生は興味のある研究テーマを追求しつつ,さらにプロの研究者となるために必要な技能(様々な研究手法,問題設定の方法,論理構成力,実験計画法,日本語・英語論文の執筆能力,日本語・英語でのプレゼンテーション技術など)を習得します。基礎心理学の大学院修了者は,大学,企業,研究所などで活躍しています。

大学院生は,森川教授と入戸野教授がそれぞれの教育方針に従って指導しています。充実した大学院生活を送るには,それぞれの学生の学問的興味や志向性が,指導教員の研究テーマや指導方針と合致していることが極めて重要です。大学院受験を希望される方は,前もって研究室を訪問し,志望する教員と面談することを強くお勧めします。研究室訪問の日時はメールなどで教員と打ち合わせてください。学部で心理学を専攻した人だけでなく,コンピュータサイエンス,工学,生物学,統計学などを専攻した人の大学院進学も歓迎します。

学部

学部生は1学年4〜8名で,徹底した少人数教育を実施しています。学部2回生の1月に研究分野への配属が決まります。その時点で,各自の研究テーマに応じて,森川教授または入戸野教授が指導教員になります。

学部3回生の春夏学期(前期)には,全員が共通した実験実習を受講します。刺激作成法,プログラミング実習,心理生理学測定法をそれぞれ数週間ずつ実施します。これと並行して,演習の時間には,認知心理学の英語教科書の講読を行います。3回生の秋冬学期(後期)以降は,それぞれの指導教員のもとで,個別にプロジェクト型の実験実習を行います。研究分野全体の進捗報告会を数回行いながら,4回生の終わりまでに卒業論文を完成させます。

基礎心理学研究分野では,学生の自主性を最大限に尊重しています。学生には,自由な発想に基づいて,取り組む価値のある研究テーマを見つけてほしいと思います。既存の知の枠からはみ出るようなユニークな発想であっても,実験心理学の堅実な方法論を使って,しっかりとした研究に仕上げていくことが,本研究分野の魅力です。実証的な研究を行うことを通して,科学的・論理的・客観的なものの考え方と,情報処理技能,様々な研究手法,問題設定の方法,論理構成力,プレゼンテーションの技術,英語論文の読解能力,論文・レポートの執筆技術などを身につけてほしいと願っています。

勉強と研究とは異なります。勉強とは他の学者が発見した事実や提唱した理論を学ぶことですが,研究とは自ら新しい事実を発見し自ら新しい理論を提唱することです。いわば勉強とは他人が作ってくれた道を歩むことであり,研究とは道のなかったところに自分で道を切り開くことです。私たちは研究のおもしろさと醍醐味を皆さんに味わっていただくことを最大の目的としています。

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